通所介護(デイサービス)開業の重要ポイント
デイサービス事業所として実際に開業スタートするまでの重要なポイントです。
1 法人格の取得
法人格を有していなければ指定を受けることができません。
法人には種類があり、株式会社、合同会社、NPO法人、社会福祉法人等のどれかにならなければなりません。
株式会社
現在は資本金1円から設立ができ、取締役も1名いれば設立できるようになりました。
約3週間程度で設立が可能で、費用が約20万円かかります。
合同会社
定款認証が不要なため設立費用が安く、設立スピードが一番早いというメリットがあります。
NPО法人
NPО法人は、信用度が非常に高いですし、資本金も不要で、納付する税金も0円で設立できる点が利点として挙げられます。
その一方で、知事の認可を得て設立登記までに4~5か月以上かかることと、理事3名以上監事1名以上が必要であることが欠点です。
社会福祉法人
設立のための基準がとても厳しく、しかも期間が1年以上かかるものとなります。
特別養護老人ホームなどのように、社会福祉事業を大規模に事業展開する場合に設立することになります。
補助金の交付や税制面での優遇措置(法人税非課税、固定資産税の非課税等)を受けることができます。
2 開業場所の選定
デイサービス開業の一番重要なポイントは、場所及び建物の選定にあります。
慎重に場所と建物を選ぶことが重要です。
ポイントは以下の通りです。
都市計画法上、そのエリアが市街化調整区域でないか
建築基準法上、用途変更手続きが必要かどうか
消防法上、自動火災報知機や自動火災通報装置等の設置が必要かどうか
都道府県・市区の条例に適合するかどうか
介護保険法上、選定した場所、建物で許可が可能か
・・・場所の選定後、これらの事項を、各役所を回って確認していきます。
3 建物の改築、新築
開設場所、建物が決定すれば、次は介護施設として要件を満たすよう改装又は新築することとなります。
開設場所、建物が関係法令に適合しているか、実地調査、行政への確認及び事前協議等すべて当事務所が行いますので、間違いのないご開業を確実にサポート致します。
4 人員の募集
管理者:専従で常勤の方1名を管理者として配置する必要があります。
生活相談員:通所介護事業ごとに、常勤の生活相談員を1人以上置くことが必要です。
看護職員:通所介護の単位ごとにその提供を行う時間帯を通じて専従する必要はありませんが、提供時間帯を通じて事業所と密接かつ適切な連携を図るものとし、その提供に当たる者1名以上必要です。
介護職員:利用者の数が15人までは専従1名以上、15人を超える場合は、5名又はその端数を増すごとに1を加えた数以上が必要です。資格要件はありません。
機能訓練指導員:通所介護の単位ごとに専ら当該通所介護の提供に当たる者1名以上が必要です。
5 通所介護事業所の指定申請
準備が済みましたら、介護保険の適用事業所となるために都道府県・市区からの許可を受けます。毎月の申請日や審査に必要な期間がありますので、開業予定日から逆算して計画することが必要です。